先月、所属している家ねっとでセミナーを開催致しました。
当日は、参加された皆さまお一人づつからメッセージや、御自身の生き方や暮らし方にも触れるお話もして頂き、終始温かな雰囲気の会場でした。
家ねっと代表中野むつみさんが、ここ数か月で暮らしや生き方が変わった、3名のメンバーにインタビューする形で行われました。
還暦前に結婚された吉木咲枝さん(旧姓堀岡さん)、同世代として、生き方の可能性をワクワクして聴きました。
白藤沙織さん、コロナ禍で自分と向き合う時間の中での変化をお話しされ、自身を冷静に見つめる時間の豊かさを感じました。
私もスピーカーの一人として、90歳の母との同居きっかけをお話させて頂きました。
初夏のある日、仕事で訪れた畑のまん中でハンモックに揺られながら考えました。
「そうだ私、自然になろう!」と閃きました。
考えたというよりは心の声が聴こえた、というのが正しいかもしれません。
当時施設に暮らす母との面会はほんの一瞬、玄関でお菓子を手渡す程度で、会話することは叶いませんでした。
母が好きなお菓子、お饅頭やチョコレートを楽しみにしてくれていました。
そのおやつを、次の訪問時半分私に持たせてくれて「一緒に食べられないから、同じものを食べて電話で”美味しかったね!”と言い合いたいの。」と母が言いました。
それがしばらく続きました。
私は夫を亡くしてから、体調がすぐれず心も元気が出ない、苦しい時を過ごしました。
仕事をしていた事が大変救いになりました。
それが母との同居を決める数日前、夫が亡くなって丸三年経った日に体調が奇跡的に良くなったのです。
施設で独り過ごすのがもう限界、と母がSOSを出したのがそのすぐ後でした。
グッドタイミング!と母を呼んだのです。
健康でいないと母との同居は続けられない、という思いで自分の体も大切にするようになりました。
大病後、暮らしを大切に慈しんでくれた夫があっという間に居なくなって、掛け替えのない日々を一瞬一瞬を生きる事の大切さを感じて生きていました。
一緒に暮らしたいと望んでくれる人との同居は、自然な流れでした。
毎晩、寝る前の母との挨拶があります。
「おやすみなさい、今日も一日有難うございました。」この言葉に深い意味があることを母も知っているのだと感じます。
お互い心を込めて、この言葉を2,3度繰り返して休みます。
※このブログは「家ねっと」ブログに掲載したものを転写しています。
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