新たな時代「令和」へ想いを馳せて,将来の夢を書いてみました。
父の血を確かに引いていると思う事がある。
病に伏せるまで趣味にとことん没頭していた。
父が勤務していたのは、昔から残業禁止の企業だったから、定年退職するまで接待などない日は帰宅が非常に早かった。
食事をすませて、釣りの仕掛けに取り掛かる。
凝り症で、釣り具を自作していた。
仕掛けを始め、竿や竿立ても作っていた記憶がある。
朝2時には、小樽や石狩に出掛けクーラー一杯の魚とともに戻る。
ひと風呂あびて、出社、というのを何十年も続けていた。
サラリーマンなのにいつも真っ黒に日焼け、雪焼けしていた。
もう一つ、サボテンを育てる趣味があった。
家の前に大きな温室が、ある日突然建った。
冬は暖房、夏は扇風機がいつも回っていた。
家族よりずっと待遇が良かったのは間違いない。
各地から取り寄せた珍しいのが沢山あった。
家族には内緒でけっこう高価なのもあったようだ。
サボテン研究の方が見学に来られて感心していた記憶がある。
植替えシーズンには、父の身体に付いた沢山のトゲが家の中に入り、家族のスネやなにかに刺さって大騒ぎになっていた。
ある日、弟がいたずらでスイカの種を温室に撒いた。
そのスイカが美味しく育って、いつのまにかサボテンより野菜果物が増えた。
美味しいものは家族に大歓迎され、やがて父の趣味は家庭菜園に移行していった。
一昨年父は他界したが、次に何をしたかったのだろうと思う事がある。
それとも、好きな事をし尽した人生でだっただろうか。
さて、私はどうだろう。
近所に畑を借りて続けた野菜作りは、ひとり暮らしになって通いきれず食べきれずで、暫くお休みにした。
今、数年前に出逢ったサックスを楽しんで演奏している。
夫は直ぐに飽きて違う事に夢中になるんじゃないの?という目で私を見ていたようだ。
しかし、ますますこの楽器が好きになっている、肺活量が許す限り続けて行くような気がしている。
ジャズのほか、歌謡曲などもコミュニケーションの場で吹く事を思い描いている。
これ!と決めた趣味が結構長く続くところは、父に似ている、と思う。
そして、もうひとつ実現したい夢がある。
トレーラーを引いて、暮らすように旅する事、もちろん気ままなひとり旅!
ベッドやキッチン完備のかわいいトレーラーは、もちろん私がデザインしたもので。
旅の先々で、その土地ならではの自然を楽しみ味わいながらぶらり長い旅をする。
もうキャリーに住んでしまっても構わないかも!というくらい熱烈にあこがれている。
サックスも積んで行こう。
風景を表現する音色が、もうその頃には出来るはず、、だから。
きっと叶うと信じている。
さあ、欲張りが止まらない妄想を一旦横に置いて、それが実現できるよう、今は仕事と暮らしを頑張ろうっと!