今年も、ラベンダーの季節がやってきた。
北風に乗って、ふんわりと家のなかまで香りが届く。
暮らしを楽しむ工夫を教えてくれた、叔母を想いだす季節でもある。
毎年この季節になると、乾燥したラベンダーがどっさり届いた。
「去年のは、もう香りが薄いから取り替えてサシェ(香り袋)や防虫剤のかわりに使いなさいね」と手紙が添えてあった。
叔母の庭から移ってきたラベンダーは今、我が家の北側の小さなスペースに移植されている。
育て方は上手ではないから株が大きく増える事もないが、サシェにする分は今年も咲いてくれた。
花が咲く少しまえが一番良い香りと思う。
タイミングをのがさないようお昼休みにさっと収穫して玄関に干してみた。
事務所にあった残りもののレースカーテンと麻ひもでくるんだら、可愛く出来上った。
自然をうまく使って暮らしを楽しんでいた叔母の優しい笑顔が浮かんだ。
今年のサシェは、大切な家族たちの安眠グッズとして枕元へプレゼントしようと思う。
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