私が北海道CUDO(クドー)の活動を知ったのは、インテリアの恩師本間純子氏の事務所を訪ねたときでした。
色覚の多様性の理解を広め、こころの色が伝わる社会を目指す団体で、正式名称をNPO法人北海道カラーユニバーサルデザイン機構といいます。
色弱の方は、日本人男性の20人にひとり、女性は500人にひとり、日本全体では300万人以上いるとされており、これはAB型の血液型男性に匹敵するそうです。
本間先生から話を聴くうちに、幾つか思い当たる事がありました。
カーテンショールームで接客時、内装に合わせ落ち着いた雰囲気にしたいと仰る奥様でしたが、ご主人が選ばれたのは、深紅のカーテンでした。
又、あるお客様は、壁紙サンプルを手に「寝室のアクセントにこの色を使いたいのですがどう思いますか?」と質問されました。
その時手にされていたのも鮮やかな赤だった記憶があります。
両方の案件とも、今振り返るとお客様が納得することをお答え出来なかったと思います。
見え方の多様性について私自身が把握していたなら、違うアドバイスが出来たのでは後悔しました。
インテリアという【色】に密接した仕事をしていながら、この確率を知らなかった事にショックを受けた私はすぐに入会しました。
年に数度行われる例会では色弱の方ご本人、色弱のご家族がいる方、色に縁の深いデザイナーやなどが集い情報交換をしています。
色弱の方が日常の生活で不便と思う事の中に、信号の赤と青(実際には緑?)の見分けがあるそうです。
信号がLEDに切り替わり、以前より色の区別がつき難くなった、という声もありました。
切り替わる頃、それを危惧して青の部分にマゼンダ色のバッテンをつけたものが出た様ですが、いつのまにか消えてしまったと聞きました。
20人にひとりという確率を考えると、命にも関わる信号は配慮が必要と感じます。
以前小学校で行われていた色弱の検査は、10年程前から義務づけが無くなり、大人になるまで気づかない方も増えたようです。
周りの人と見え方が違うように感じながら、言い出せないでいる方が多い事も、会の活動に参加して判りました。
今月、北海道CUDOが提供した【色のガイドライン】が札幌市で適用される事が決まりました。
人によって色の感じ方が異なることに配慮したこのガイドラインでは、印刷物の他サイン・ホームページ・建築物も対象になります。
今後札幌市の発注する案件は、このガイドラインに沿うことが条件となりました。
札幌市が率先して取り組みを始めた事は、後々大きな広がりとなるでしょう。
色弱者が不便を感じない社会の実現へ一歩近づいた処です。
北海道CUDOに興味がある方は、下記までお問合せ下さい。
4月30日には、恒例お花見会もあります(^^♪
私も参加しています。
お気軽に活動を覗いてみませんか。
北海道CUDO
http://www.color.or.jp/
多様な色の見え方を体験できる無料アプリもあります
https://play.google.com/store/apps/details?id=asada0.android.cvsimulator&hl=ja
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