「直ぐには決められないと思うのですが、依頼できますか?」
「はい!もちろんです。」
カーテン掛替えを予定されている方からの電話でした。
長い間、続けて来られた仕事を定年退職されたばかりのW様宅へ早速伺いました。
既存のカーテンは、15年前インテリアが大好きだった今は亡きご主人が選ばれたとの事、重厚感のある別珍の深い色合いのカーテンが、奥様とお嬢様の寝室に掛けられています。
ご主人との想い出を楽しそうに話されるW様としばらく歓談の後「今の気持ちに合うものに思い切って取り換えたいんです」と仰いました。
通常住宅のカーテンをお勧めする時、長く使うものなので飽きの来ない物という視点を心掛けているのですが、今のW様の気持ちに寄り添ってお勧めする事にしました。
長年気を張ってお仕事を続けて来られ、これからは絵を描いたり洋裁をしたり自分の好きな事をして過ごしたいというお気持ちが、少し目に入ったお洗濯物からも感じられます。
綺麗なピンク色のTシャツやセーター・・訪ねた私が女性という事もあるのでしょう、お洗濯物が干されています。これからの癒しの時間を心から楽しみにされている事が、優しい色合いに表れている様でした。
一緒にカタログをめくりながら何点か候補を選びました。
二回目に伺った時には数点の大き目サンプルを窓に当てて見て検討。
そして三回目、時間を置いて決定されたのは、優しい風合いと色のピンクのカーテンでした。レースはピンクの曲線ステッチが入ったものでコーディネート、柄がはっきり見えるようシェード(布がたくし上がって行くタイプ)にしました。
さて、次はお嬢様の部屋。
カタログに20枚ほどの付箋が付けてありました。
グレー、茶、無地系が殆どのそれを眺めながらお嬢様が仰いました「自分で選ぶとどうしても地味になってしまいます、部屋のイメージを変えたいというのが一番の希望です。
(先に選んだ)木の葉柄のレースに合うと思うものを、鈴木さんが選んでみて下さい」と仰いました。
そこで私はご本人が決して選ばないだろうと思いながらも白系に花・植物の大き目の柄が入った一点を選んでみました。
「これに決めます!」とお嬢様。ゆっくりご検討下さい、と付け加え乍らちょっとホットして採寸させて頂きました。
さて、取付後少し気になっていたので、お宅を訪ねてみました。
「とっても明るい気分で過ごしています。」お二人共気に入って下さっている様でした。
カーテンは夜のシーンで視界に入る面積が大きく、インテリアイメージに影響すると感じます。
W様の様子を、戻って家族に話した処「インテリアは人生を変えてくれるのかも知れないね」と一言
少し大げさな表現だったかも知れませんが、少なくとも人生を明るくしてくれる助けになるのかも・・と感じた案件でした。
人生の節目、ライフスタイル・気持ちを変化したい時、インテリアコーディネーターに是非お声を掛けて見て下さいね、じっくりお付き合いさせて頂きます!
(こちらは、リビングのレースシェード 冬の間も花畑を感じられるようにと選ばれました。)
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